あけましておめでとうございます。
よたきちです。
年が変わりました。
こうしてまた新しい年を迎え、落ち着いた気持ちで文章を書けていることを、いまは素直にありがたく感じています。
年末年始は、特別なことをしたわけでもなく、いつもより少し寝坊をして、ゆっくりコーヒーを飲みながら過ごしていました。
それだけなのに、「ああ、ちゃんと休めているな」と心にゆとりを感じられたことが、今年のスタートとしてとても良かったように思えます。
そんな時間の中で、ふと思い出した言葉があります。
アメリカ合衆国建国の父の一人であり、政治家・外交官・科学者・発明家・思想家として知られるベンジャミン・フランクリンの言葉です。
“Do not anticipate trouble, or worry about what may never happen. Keep in the sunlight.”
「起こるかどうかも分からない災難を先取りして心配するな。太陽の光の中にいなさい。」
— Benjamin Franklin
この言葉を初めて読んだとき、胸をつかまれました。
実際に起きた出来事よりも、「起きるかもしれないこと」に心を使いすぎてしまう。
それは、今の時代を生きる私たちにも、とても身近な感覚だと思います。
だから今年は、先の心配を完璧に消そうとするよりも、「いま静かに過ごせている時間」を、そのまま楽しみ信じてみたいと思いました。問題がないふりをするのではなく、問題が起きていない瞬間を、ちゃんと味わうという意味で。
こうした感覚を、もっと静かなかたちで言葉にした人もいます。
アメリカの詩人 エミリー・ディキンソン は、こんな言葉を残しています。
“Hope” is the thing with feathers
That perches in the soul —
And sings the tune without the words —
And never stops — at all —「希望とは羽のあるもの。魂にとまり、言葉を持たぬ歌を絶え間なく歌い続ける。」
(エミリー・ディキンソン“Hope” is the thing with feathers より)
希望は、大きな決意や派手な目標の形をしていなくてもいい。
声高に宣言しなくても、静かに、勝手に、そこに居続けるものなのかもしれません。
ただ、希望という言葉だけで、一年をうまく歩けるわけでもありません。
アイルランド出身の劇作家・小説家・詩人でもあるサミュエル・ベケット。彼は、こんな言葉を残しています。
“Ever tried. Ever failed.
No matter. Try again. Fail again. Fail better.”「試みた。失敗した。
それでいい。
また試みよ。
また失敗せよ。
だが、より良く失敗せよ。」— Samuel Beckett, Worstward Ho (1983)
一年を始めるとき、私たちはつい「うまくやろう」と思ってしまうけれど、実際に一年を支えているのは、失敗したあとも生活が続いていくという、案外地味な事実なのかもしれません。
今年がどんな年になるのかは、まだわかりません。
いい日も、そうでない日も、途中で思った通りにいかない場面も、きっと混じるでしょう。
それでも、やめずに続いていく。
その中で、去年とは少し違う失敗の仕方ができていたら、それはもう変化なのだと思います。
だからこそ、気負わず、構えすぎず、いつもより少しだけ視野を広くして、今年を歩いていけたらと思います。
