強迫性障害の基礎– category –
強迫性障害を乗り越えるには、まず“相手のこと”を知ることが大切です。
自分を苦しめているのは、いったいどんな仕組みなのか。
少しずつでも知っていくことで、「どう付き合えばいいか」「どう戦えばいいか」が見えてくるはずです。
このカテゴリーでは、強迫性障害の種類や原因、脳や心のしくみについて、できるだけわかりやすくお伝えしています。
知ることで、不安に振り回される時間が少しでも減りますように――そんな思いでまとめています。
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CBT?薬?TMS?治療を始める前に知っておきたいこと
強迫性障害と診断されると、多くの人が「どの治療を受ければ良いのか分からない」と感じ、戸惑うことが少なくありません。インターネットで調べてみると、認知行動療法(CBT)や薬物療法、経頭蓋磁気刺激(TMS)など、さまざまな治療法に関する情報が出て... -
強迫性障害の人が統合失調症を発症しやすい?意外なリスク要因
強迫性障害と統合失調症は、これまでまったく異なる病気として理解されてきました。強迫性障害は、不安や恐怖によって引き起こされる強迫観念と、それを打ち消すために確認や洗浄などの行動を繰り返してしまうのが特徴です。一方、統合失調症では、幻覚や... -
強迫性障害と睡眠障害:そのつながりと脳内メカニズム
「布団に入っても頭が静まらない」「考えごとが次々と浮かんできて眠れない」――強迫性障害のある人にとって、夜は特につらい時間になることがあります。 外からの刺激が減る就寝前は、思考が内側へと向かいやすく、強迫観念や不安が大きくなりやすいのです... -
強迫性障害患者は脳卒中リスク3倍? 台湾の大規模研究が示唆
「強迫性障害を抱えていると、脳卒中のリスクが通常の3倍になる」――そんな驚くべき結果が、台湾・Taipei Veterans General HospitalのMu-Hong Chen氏らによる研究で明らかになりました。2021年5月、医学誌Strokeに掲載されたこの研究は、精神疾患と脳血管... -
強迫性障害は本当に遺伝するのか? 家族内発症率のデータ
強迫性障害の原因には、脳内の神経伝達物質の異常やCSTC回路(皮質-線条体-視床-皮質)の過活動が関与していることが知られていますが、近年の研究で遺伝的な要因も発症に関係していることが明らかになってきました。複数の疫学研究によって、強迫性障... -
強迫性障害と腸内細菌の関係とは?最新研究が示す影響と可能性
近年、マイクロバイオーム(腸内細菌を含む腸内微生物群)が精神疾患に与える影響に関する研究が進んでおり、特に強迫性障害(OCD)と腸内細菌の関係についても注目されています。これまでの研究から、腸内細菌が精神的な健康に与える影響について新たな知... -
強迫性障害にTMS治療は有効?新たな治療法として注目
TMS(経頭蓋磁気刺激)治療は、強迫性障害(OCD)の新しい治療法として注目されています。TMS治療は、磁場を用いて脳の特定の部位を刺激し、神経活動を調整する方法です。近年の研究では、抗うつ薬や認知行動療法(CBT)などの従来の治療法が十分な効果を... -
強迫性障害とその他の精神疾患の共通点
精神疾患には、それぞれ異なる症状や特徴がありますが、実はその根底には共通した脳のメカニズムが存在することが、近年の研究でわかってきました。 たとえば、強迫性障害(OCD)は、不安やこだわりが強くなり、日常生活に大きな支障をきたす病気です。し... -
「子供の強迫性障害」早期発見と親ができること
強迫性障害(OCD)は、大人だけでなく子どもにも見られる精神疾患です。特に子どもの場合、「何度も手を洗う」「確認を繰り返す」といった行動が、単なる癖ではなく、強迫性障害のサインであることもあります。 しかし、子ども自身がその行動をうまく説明... -
強迫性障害は再発しやすい?その理由と対処法
強迫性障害(OCD)は、認知行動療法(CBT)や薬物療法によって多くの患者の症状が改善します。しかし、その一方で、強迫性障害の最大の課題の一つは「再発率が高い」ことです。 治療によって一時的に症状が落ち着いても、ストレスや環境の変化によって再発...