これまでこのブログでは、強迫性障害に関する症状や治療法など、専門的な医療情報に基づいた内容を中心に発信してきました。
ですが、それだけではなく、自分自身の経験についても少しずつ言葉にしていけたらと、以前から思っていました。
なかでも、病名がつく以前の漠然とした違和感や、今になって振り返ると「あれは強迫性障害の兆しだったのかもしれない」と思えるような出来事については、どこかに書き残しておきたい、そんな気持ちがずっと心の片隅にありました。
この「よたきちノート」は、そうした思いから始まる、「個人的な体験の記録」です。
症状の解説や治療法の紹介とは少し異なり、ふと思い出したエピソードを、時系列にとらわれすぎず、自由に綴っていけたらと思っています。
そのとき何を感じ、何をどう思っていたのかも、できるだけ飾らず、自分の言葉でありのままに残していけたらと思っています。
もちろん、一番つらくてしんどかった時期のことを思い出すのは、今でも正直、ぞっとするような感覚を伴います。強迫行為に多くの時間を費やしてしまったことへの後悔もあり、回顧録を書いているうちに、自分の中でまだ整理しきれていない感情が、不意にあふれてくることもあるかもしれません。
それでも、もしどこかでこの文章に出会った誰かが、「同じように苦しんでいた人も、ちゃんと前に進めているんだ」と感じてくれたなら――そのことが、このノートを書き続けていく意味になるのではないかと、私は思っています。
実際、私自身も強迫性障害と向き合うなかで、数えきれないほど多くの体験記や言葉に救われてきました。
本やブログに綴られた当事者のリアルな声は、まるでそっと背中を押してくれるように寄り添い、「自分も、もう少し進んでみようかな」と思える瞬間を、何度ももたらしてくれたのです。
この「よたきちノート」もまた、同じように悩みや戸惑いを抱えている方だけでなく、そばで見守っているご家族やご友人にとっても、強迫性障害のリアルにふれる、小さな共鳴の場となれたら――そんな願いを込めて綴っていきます。
また、「強迫性障害って、どんなものなんだろう?」と興味をもってくださった方や、「身近にいるけれど、どう関わればいいのか迷っている」という方にとっても、このブログが“強迫性障害を知るきっかけ”となり、そっと寄り添える存在になれたらうれしいです。
ブログ運営も文章も、まだまだ手探りではありますが、これからも自分の言葉で、まっすぐな気持ちを込めて書き続けていけたらと思っています。
読んでくださる方の気持ちやタイミングに、そっと寄り添えるような存在であれたら嬉しいです。どうか、ご自身にとって無理のないかたちで触れていただけますように。

この『よたきちノート』は、あくまで強迫性障害の当事者としての経験にもとづいて書いています。なので、ここで書かれていることが、すべての方にそのまま当てはまるとは限らないことを、どうかご理解いただけたら嬉しいです。